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<BBS> <Editor's Diary>
last updated : 2005/01/10
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コーヘー
【コーヘーprofile】
パリ4区在住。
20世紀フランス
文学を研究中。

vol.11 出不精の独り言

学期末で課題がでており、他にもいくつかやることがあって、家にいる時間が長くなった。習い事をしているので、そのために出かけるが、あとは家でせっせと本を読んだりしている。美術館にも前のように週1〜2回といった具合では行けない。クリスマスも大晦日も友人宅のフェットに呼ばれ出かけていったけれども、とてもお祭り気分にはなれない状態だった。これではいかんと思い、芝居やダンスやらオペラやらコンサートやらのチケットをたくさん買ってしまった。他にやることがあるのに・・・。

写真をつけて何かを書かないといけないのに、あまり出かけていないので、写真も手元にない。急いで昨晩、外にでてみたのだけど、相変わらずの綺麗なイルミネーションが街のいたるところで輝いている。しかし、イルミネーションとかの話はすでにしてしまったし。あまりにイルミネーションが多くて、もうどれがすごく綺麗なものなのか、わけが分からなくなってしまった。こうなってくると、自分が何のために、何を探しているのかもよく分からなくなり、結局、「なにか変わりダネはないか」と、下品なジャーナリストのようになってしまっている。観光局の人ではないので、日本の人に、フランスの面白いところを紹介したい気持ちなど僕には全くない。写真に収めたのは、2012年の夏季オリンピック開催地候補であることをもりあげるパリ市庁のイルミネーションと、その前に特設されたスケートリンク。スケートリンクはエッフェル塔にも作られているらしい。

ネット上には、よくパリでの生活を写真つきで紹介している人がいて、自分がパリにいることの証しだとかなんとか言って正当化している。でも、まぁちょっとした自慢も入っているから、わざわざ自分でそういうことをやるのだと思う、正直なところ。「私、パリにいるけど、どうよ?」みたいな。自分が歳をとったからなのか、古いタイプの人間だからなのか、そんなことはわからないけれど、僕はそういうのは嫌いだ。パリに住んでいると、「私、パリにいるけど、なにか?」みたいな日本人によく出会ってしまう。パリって面白くて刺激的な都市だけど、ただの一都市でしかない。たとえば、東京とパリを比べて、様々な面で全く違うけど、パリのほうがランクが上だとか、僕は一回も思ったことがない。どちらにも、長所と短所がある。あと、パリに住んでいるからって、自分がパリジャン・パリジェンヌになれるわけでもない。ちょっとそこらへん勘違いしている人がいて、いくらフランス人やイタリア人と付き合っていても、自分はフランス人にもイタリア人にもなれないんだから。お米はあまり好きじゃなくなって食べないとか、こっちの人は時間にルーズだから待ち合わせに少々遅れてもいいとか、そんなことは馬鹿げている。一昔前と違って、猫も杓子も海外に留学したり、海外で生活したりしている時代だ。パリにいるから、NYにいるから、香港にいるから、といったことは、それだけではあまり価値をもたない。要は、云々の地で、どのように感じ、どのように考え、どのように生活するかだ。日本で生まれ、日本で育った外国にいる日本人は、日本と外国との"はざま"で思考することを余儀なくされる。そして、それは思ったより簡単なことではない。

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