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<BBS> <Editor's Diary>
last updated : 2004/07/05
コーヘーのパリメール
府中市出身パリ在住のコーヘーが、パリでの暮らし、今のパリの様子などを毎週届けてくれます。
後半のプチ・フランス語講座もお見逃しなく!
 
From コーヘー
Date 2004年7月2日
To ヴィー・プラス編集部
Subject 音楽の祭典

photo 6月21日。毎年、夏至であるこの日に「音楽の祭典」(フェット・ド・ラ・ミュージック)は行なわれる。前回、フェットとソワレについて少し話したけれど、これはまさにフェット=お祭り騒ぎだといえるだろう。街中いたるところで、無料のコンサート/ライブが行なわれる。音楽の種類も、賛美歌、クラシックからラップ、ロック、民俗音楽など様々で、中心部の道を歩けば複数の音楽が一度に耳に入ってくる。同時に、酔っ払った人の騒ぎ声、車のクラクション、当日行なわれていたサッカー欧州選手権(フランス対スイス)を観戦するサポーターの叫びなどが重ね合わさり、街はポリフォニック(複声)な空間と化す。

 今では100カ国以上の国々に普及しているこの音楽祭は1982年にフランスで始まった。当時の文化大臣ジャック・ラングの要請で文化庁音楽局長となったモーリス・フルーレが、文化的実践に関する調査の結果、実に500万人もの人が楽器を弾くことを知り(そのうち2人に1人が若者)、こうした音楽愛好家を街に出してみてはどうかと考えたことがきっかけとなった。現在では日本でも各地でこの催しが行なわれているようだ。パリに関して言えば、この日はどんな騒音もOKという感じで、街中に音楽家が溢れている。写真はそのときの様子。場所はサンジェルマン・デプレ教会付近。普段は少しスノッブな感じのこの地区もご覧のように熱気を放っている。この日だけは誰でも《音楽家》になれ、誰でも自分の趣味を公然と主張できる。私はこういう音楽が好きなのだけど、あなたはどう?と。通行人である僕は、面白そうな音楽の前で少し立ち止まるのだけど、やはりその音楽は、他から聞こえてくる音の断片とぶつかって、なんともいえない音楽を作り上げてしまっている。

photo photo

今週の表現 今週の表現

「大丈夫」とか「気にするな」とかいった意味。直訳すれば「それは重大ではない」。それから、書くときはCe n'est pas grave.という風にne(=英語でいうところのnot)を必ず入れるのだけど、口語ではほとんどこのneは省かれる(英語と違って、ne...pasという形で否定形は用いられる)。発音は「セ・パ・グラヴ」。ラはあの発音しづらいRの音。音楽祭の時、お酒を飲みながら歩いている人に、別の通行人がぶつかって、その人がお酒をこぼしたのだけど、ぶつかったほうが「すいません」と言うと、ほろ酔いで上機嫌の相手はこのように返していた。そういう状況でも使える。失敗を気にしている友達にも、励ましの言葉として使えるだろう。


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【コーヘーprofile】
パリ4区在住。府中市出身。20世紀フランス文学を研究。
コーヘー