| 暮れの大掃除の進み具合はいかがでしょうか。 ホントに日本の12月は忙しいですね。11月末からクリスマスムードが高まり、外の電飾を取り付けたり、クリスマスツリーを買ってきたり、クリスマスリース教室に通ってにわかフラワーアレンジに挑戦したり、クリスマスディナーの料理教室で牛肉の塊にたこ糸まいてみたり。普段はあまりやらない事をこのクリスマスに乗じて挑戦できますね。このわくわく感がいっそう師走のスピードを加速させるようです。 で、何が忙しいって、クリスマスの25日を過ぎた途端、正月モードにシフトしなければならないことです。 26日に見るツリーのむなしさはみなさんご経験でしょう。クリスマスケーキが余ってしまって、翌日もそもそ食べ尽くす寂しさもご経験でしょう。 そう、日本は正月こそ伝統の行事。にわかクリスチャンだった人々はみんな「和」にむかってベクトルを集中させるのです。 商店やデパートの飾りも25日夕方くらいからすべて松竹梅モードに大変換。それはそれは大変なんです。酒屋もあんなにワインだシャンパンだ言っていたのに金や紅白のめでたいラベルの一升瓶やこもダルが並びます。 そんなわけで、自宅もクリスマスパーティーが済んだら速攻迎春仕様に致しましょう。 小物をいろいろディスプレーするのもいいですが、今年はひとつ、玄関やリビングに大ぶりな枝ものを生けてみませんか。 まるで假屋崎省吾チックに、なりきって。 入れ物は大きなつぼがあればそれでよし。できるだけ背の高いものの方がインパクトあるものができます。陶器の傘立てや樽(こっちの方がよほど特殊だって)でも代用できます。 好きなように入れればそれでいいのですが、重要なのは花材のセレクト。これが和チックになっていればどんな風に生けても失敗はないでしょう。 せっかくなので、縁起をかついで幸運を招いてみましょう。  | ナンテン:家庭円満、盗難よけ、大願成就、長寿にご利益があるといわれています。なんと便利なものでしょう。実も赤いので華やかです。柔らかい枝先を意識して。しかし枝が密集しすぎては見苦しいので、高めに使うときは思い切って下のほうは小枝を落としていきましょう。まるで開いた傘のようなデザインに。低めに使うときは花器のふちあたりに固まる感じでボリュームを出しましょう。 |  | オモト:正月花材の定番。子孫繁栄の意味があるそうです。実が大きいので、デザインの足元に。 |  | ワカマツ:葉部分の短い松です。すっきりした直線が出せるので、力強いデザインを助けます。 |
こういった大ぶりのものをざくっと生けて、あと、ゆりやゴクラクチョウやトルコキキョウ、なんかを少しあしらってもいいでしょう。多少洋風のイメージのものでも、枝ものがしっかり主張していれば、それはそれでマッチングよしです。 私はまだまだ未熟なもので、菊は苦手で避けるようにしています。というのも、菊をいれたとたん、「おかあさんの正月花」になってしまうのです…。菊をおしゃれに入れるのって、難しいです。 この時期はまだ店先にはクリスマスっぽいものが多く、和テイストのものが少なく手に入りにくいので、次回、「今年の正月花実践編」をお送りします。 余談ですが。 つくづく日本語の奥深さを感じました。 ナンテン→難を転ずる、マンリョウ→万両→金運がつく、ナナカマド→七回竈に入れても燃えない→火災よけ、エンジュ→延寿→長寿…たぶん調べていったらもっとあるのでしょう。このように意味を好転させる解釈の遊び。また、 ひとつのものをあらわすのにも漢字、ひらがな、カタカナ、当て字、それを使い分ける事でそこに背景や奥行きを出すことができます。 こういった文字表記のみにとどまらない日本語の面白さを時々に触れて楽しむ事のできる感性を持ち続けたいワタシになりたいものです。
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