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last updated:2005/01/21
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インテリアコーディネーター水木先生によるインテリアレッスン。
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住生活向上委員会
interior plus one
 
第67回
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 二世帯住宅、斬り!
 

お正月、家族勢ぞろいでにぎやかに過ごされた方も多いでしょう。そろそろ一緒に住むか、なんて話、出ませんでしたか?いずれは親と同じ屋根の下、今回はそんな方のために二世帯住宅の心得を伝授いたします。

突然にしろ、新婚当初だけはアパートでと先延ばしにしていたにしろ、親と一緒に住むという事は、今までの生活ががらりと変わるわけですから、なかなか覚悟が要ります。夫婦は他人ですが、相手方の親はもっと他人です。快適に居心地よくお互いの世帯が住むためにはそれなりの知恵が要ります。これから検討段階の方は、言いにくいからとか、悪いからとか今だけおりこうさんなこと言っていると、あとで後悔しますよ。


できるだけ分離させるべし

冷たいようでも、これはできる限り工夫したいところです。出入り口、水廻り、サニタリー、洗濯場、さらには郵便受けというスペースから、電気・ガス・水道・電話といった公共料金まで。それじゃあ同居とは言えないよ、といわれてもここが大事。長い生活の中ではやはり独立性を持たせておいた方がよいです。1世帯には主導権を握る主婦は一人でいいし、親世帯と子世帯、時間帯もずれています。水廻りやTVの音、帰ってくる時間まで、親は何かと心配して気にかけてくれます。何かと気使いをできているうちはいいですが、それが長年蓄積すると小さな不満がいつしか…、ということになります。お金のこともそうです。気兼ねしながら、または文句を言われながらという生活、長続きしません。メーターを別につけるなどして自分の使ったものは自分で払う、この割り切りがお互いを対等に保つコツです。



生活のルールをつくるべし

おじいちゃん、おばあちゃんは孫に甘い。ついおもちゃを買い与えてしまうし、おこづかいもあげてるみたい、夕方ご飯前におやつを食べさせてしまうから夕飯は食べないし、同居した途端虫歯になった…。子供の教育の事って、方針がまるっきり違うと子供も混乱するし、甘い方へ流れがち。そこはきちんと我が家の方針を話して、かわいい孫の面倒はどこまでみてもらうのか、よく考えて基本の憲法を発令しましょう。しかし、あまりおじいちゃん、おばあちゃんをがんじがらめに子供から引き離さないで。世代を超えたところから子供が得るのも情操教育としては重要です。



形態はさまざま

(1)内部に通路がなく、アパートのような完全独立型。お互いの訪問は玄関から。
(2)玄関だけ共通で、上下階、または左右で独立。共同アパート型。
(3) 内部の通路を共通にして行き来はできるが、完全に2世帯分の設備(キッチン、風呂など)がある。
(4)キッチンだけは2つに分け、玄関や風呂などは共有する。
(5)個室だけ独立させて他はすべて共有。

こうしてみてくると実にさまざまなスタイルがあります。親を思う心に勝る親心、玄関のカチャッと開く音だけでもおばあちゃんは「あら、〇〇ちゃんが帰ってきたのかしら、お腹すいてないかしら。」「今日雨が降るって言ってるのに、かさをちゃんと持ったのかしら。」と、こんなものです。もう、これは気にするなって言う方が無理。せめてその気配を気使いさせないのが、本当の意味での孝行ではないでしょうか。独立した違う世帯が同じ屋根の下。
子供扱いさせ過ぎない、年寄り扱いしすぎない、お互いに尊重しあっておおらかに暮らしたいものですよ。



親世帯は1階、子世帯は2階と決め付けない

今の親世帯は若い。まだまだ階段が苦痛でない年齢ならば、条件のいい日当たりのいい2階でもいいのではないでしょうか。今の子世帯は共働きが多いので、昼間は不在がち。これではもったいないです。また、食事や風呂などが比較的に遅い時間になる子世帯なら1階に住人になったほうが音の面でも安心です。夜は案外足音も響くものものです。以前そういった親世帯からの要望があって、2世帯住宅3階建てを担当し、エレベーターをつけて3階を親世帯にしたことがあります。眺望抜群、明るさ抜群、そしてなんといっても暖かかった。2階をみんなのサロン(ピアノとか図書室。いまならパソコンルームでしょう。)にして、1階が子世帯の住居でした。そこのおじいさま、「なーんでこの年で子供の下で暮らさんにゃならん、わしが一番いい場所にいく!」

こうしてみても、これから話し合うべき課題が満載です。遠慮しないで、きちっと自分の考えをまとめましょう。案外、母親というもの、自分も同じ道を通ってきているだけに、父親よりも情にドライに割り切っているものかもしれません。

しかし、いまどきの嫁、なかなかつわもの。とある玄関だけ共通の完全2世帯住宅の話。ここのしたたかな嫁は、夫の母親が自分の息子の世話をいまだにかいがいしくするのをありがたがって、自分たちの居住スペースもちゃっかり昼間掃除してもらって、ケロリとしている。フルタイムで働いている職場から帰ってくると洗濯物はたたんであるし(定年退職後の父親の仕事)、掃除機はかけてあるし、おまけにラップをかけたおかずが何品か…。たぶん、ここの親は息子のためにしてあげる事が生きがいになっているので、それを禁止する方が残酷。先日の雪の日、息子さんが出勤する車の屋根に積もった雪をお父様が雪下ろしして、暖気運転までしてました。…ちょっぴり涙をそそりました…。

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Sei Mizuki
水木 聖

インテリアコーディネーター。'88年から某大手住宅メーカーで一般住宅や展示場を多数手掛ける。季節感を取り入れた自然と融合した空間創りがポリシー。食べること、飲むことが大好きでテーブルコーディネートも。現在フリー。

 
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